文明18年(1486年)に開かれた仏教の寺院、秩父札所十三番、旗下山慈眼寺。明治11年(1878年)の秩父大火でそのほとんどは焼け落ちてしまいましたが、荘厳な彫刻を多数施され、再建された観音堂は約120年の時を経ています。
一年中参拝者や観光客が絶え間なく訪れる境内は、決して広いとは言えませんが、石造りの経蔵や数点の仏様など、大火をくぐり抜けた由緒ある建造物や仏像をはじめ、たくさんの見所があります。
このページでは、慈眼寺境内の各種参拝スポットを順を追ってご紹介しております。ぜひお参りになられた気持ちで、ゆっくりとページを散策してくださいませ。
西武秩父駅から徒歩5分。秩父観光でまず訪れたいのが秩父札所十三番、旗下山慈眼寺。瓦葺きの山門は医薬門と呼ばれる切妻造りの黒門です。
この門が閉まるのは1年に1度、12月3日、秩父夜祭の夜、短い間だけです。
この日の秩父は大勢の観光客で溢れます。
山門をくぐり左手にある、龍神水が湧き出る手水舎。
この水は秩父の地下を流れる伏流水です。
参拝、観光をする前にここで身体と心を清めましょう。
藤棚の屋根は、季節になると藤の花がとても美しく咲き誇り、訪れた方にとても喜ばれています。
手水舎の後ろに聳えているのは鐘つき堂。
平日は18時(冬季は17時)に時の鐘が鳴らされます。
年末には除夜の鐘をつく人が並び賑わいます。
この日だけは観光で訪れた方でも鐘をつくことができます。
参道を挟んで手水舎の向かいにあるのが、石造りの一切経蔵。
中には輪蔵形式の経庫があり、心柱の上に六角灯篭型の経蔵を置いて回転できるようになっており、一切経1630巻が収められています。
礼拝しながら3回転させると、一切経を全て読んだ功徳があるといわれ、参拝や秩父の観光で訪れた方は皆様必ず行っていきます。
奥の正面左側には聖観世音菩薩坐像、正面右側には阿弥陀如来立像、側面に秩父札所を創建したといわれる13権者像が祀られています。秩父の観光スポットの一つです。
三間四面、表軒唐破風つきの流れ向拝を伏した入り母屋造りの国内でも屈指の建造物です。
明治11年3月、秩父の大火で類焼しましたが、その後20年余の歳月をかけ再建されました。うす肉彫りの支輪や絵画の描かれた格天井は荘厳で観光客を楽しませます。
慈眼寺本尊である聖観世音菩薩をはじめ、諸仏が祀られています。観光客もあがることのできる観光スポットです。
薬師瑠璃光如来(目の仏様)が祀られています。
眼病治癒、身体堅固、家内安全等のご利益があります。
毎年7月8日の縁日は「あめ薬師」と呼ばれ、秩父三大祭りの一つです。
境内や山門前に露店が立ち並び、夕方からは市内の人だけでなく観光に訪れた2万人の人手で賑わいます。
山門を入ってすぐ右側に、福寿稲荷様が祀られています。
寺の鎮守を司り、火災盗難予防のご利益があるといわれています。
福寿をもたらすといわれているので、秩父の人だけでなく観光に訪れた人でも商売繁盛、家門繁栄、入試合格など、色々なご祈願をする人が多く見られます。